100年夢庭日記

築100年超の古民家に住む猫のつぶやき

せっかちさんの話

同居人は基本的にのんびりや。ついついのんびりしすぎるから、仕事の時は時計を15分も早めたりしてる。一方、隣人は超せっかち。隣人の目には、周りの全ての人が止まってみえるらしい。

以前、雑草対策で植えたグラウンドカバーのヒメツルソバについて、植えてからまだ一週間目の時点で、隣人が「遅い!全然カバーされてないし!」と怒り出した時には、同居人も「いやいや、もうちょい待とうよ」って言ったものの、そのせっかちぶりに唖然としたんだって。でも、私と遊ぶときはいつもたくさん遊んでくれるから、隣人が実はそんなにせっかちさんだとは知らなかったな~。

そんな2人なんだけど、同居人が唯一、隣人に比べてとても早いものがあるんだって。それは冬タイヤの交換時期。今年だって、もう先週には替えちゃったらしい。だいたい例年、10月中には替えて、一番遅くても11月中旬までには絶対に替えちゃう同居人。隣人はというと、いつも12月になってからのんびり替えるから、同居人に言わせれば、信じられないくらい遅い!らしい。

同居人がこんなに早くタイヤを取り替えるようになったのは、同居人なりの理由があるらしい。あれは中学生の時。東京から雪国に引っ越してきて初めての冬。まだ11月だったんだけど、下校途中に突然、大粒のアラレが降ってきたんだって。

スカートと靴下の間の足の皮膚を狙って、容赦なく叩きつけるアラレ。さらに、地面から跳ね返って、めちゃくちゃに足に当たるアラレ。生まれて初めて見たアラレ。半泣きになって、走って家に帰ってから足をみたら、アラレにやられたところが真っ赤になってたんだって!それ以来、11月には雪やアラレが降る→それまでにタイヤを替えなきゃっていう、強迫観念が芽生えたらしい。

燃費悪くなるよーとか、タイヤの減りが早まるよとか言われても、やっぱり早めにタイヤを替えないと気が済まない同居人。ちなみに、今まではプロに替えてもらってたけど、次からは隣人にタイヤ交換のやり方を習って、自分で好きな時に替えるつもりらしい。

ちなみに、隣人がかつて、遅い!と毒づいたヒメツルソバは、庭の片隅で着々と勢力拡大中なんだって。ただ、うちの庭の雑草たちはミントもたじたじになるくらいのパワーだから、グラウンドカバーとしての真価が問われるのはこれからなんだって。頑張れ、ヒメツルソバ!

 

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