今日もいいお天気!ご機嫌で、今度は止まらずに『紅葉』の一番目(一番目だけだけど)を歌えるようになった同居人。歌っているうちにふと気になったのは、冒頭の「秋の夕日に 照る山モミジ」の歌詞が、「照る山・モミジ」なのか「照る・山モミジ」なのかということ。
同居人としては、今までなんとなく、「照る山・モミジ」みたいな捉え方をしていたけれど、二番目の歌詞も含め、詞全体が山や渓谷の紅葉を描いているとしたら、もしかしたら「照る・山モミジ」なのかもって思えてきたらしい。ひょっとしたら「山モミジ」っていうモミジがあったりして…
と思って調べたら、本当にヤマモミジというモミジの種類があったんだって!モミジといえば、ヤマモミジ、イロハモミジ、オオモミジで、分布している場所や葉っぱの形や大きさがちょっとずつ違うらしい。 ヤマモミジは日本海側の山林に分布していて、よく庭木や盆栽にも使われるんだって。うちの庭にもあるかもね。
ちなみに、モミジとカエデは、同じムクロジ科カエデ属で、植物学上は区別がないとか。でも、園芸的には、葉に5つ以上深い切れ込みがある手の形に似た形状のものだけ「モミジ」と呼んで区別してるみたいだけど、カエデ(英語ではmaple)属の中のモミジ(Japanese maple)だけをわざわざ区別しているのは日本だけらしい。『紅葉』の歌でも、モミジとカエデは区別されてるけど、これってとても日本的なことだったのね!
さて、「照る・山もみじ」だとすると、夕日に照らされているのはヤマモミジなのか、それとも単に山のモミジという意味なのか、と次なる疑問が浮かんだ同居人。この『紅葉』の美しい詩を書いた人は、どこのモミジを見て書いたんだろう?
調べてみたら、作詞した高野辰之氏は、勤務地の東京と出身地の長野を行き来する途中、群馬と長野の間にある峠の駅から見えた景色を詞にしたと言われていることがわかったんだって。ってことは、日本海側に多いヤマモミジではなさそう。結局、同居人の中では、照る・山のモミジってことで落ち着いたらしい。
ちなみに、『紅葉』は唱歌の作詞・作曲の名コンビって言われてる高野辰之・岡野貞一両氏の手によるものと言われているけど、作曲者は推定なんだって。他の名曲『ふるさと』や『春が来た』等々が2人の作品だから、これもおそらくそうだろう…みたいな。岡野さんは寡黙なクリスチャンで、「僕が書いた曲だ!」ってわざわざ主張するような人でもなかったらしく、そこがまた渋いね。
この前、「あいみょんの歌は30年後も残ってる」っていうネット記事を見たけど、『紅葉』が発表されたのは1911年。今から100年以上前に作られて、今なお色褪せない…名曲、偉大なり!