100年夢庭日記

築100年超の古民家に住む猫のつぶやき

100まで生きる

そこまでご長寿家系じゃないけど、学生時代からずっと「100歳まで生きたい」と思い続けてきた同居人。一方、同居人より7歳年上の隣人は、結構なご長寿家系みたいだけど、同居人より前に死ぬ気満々で、90までもたないと自分で思ってるらしい。ちなみに、私はアビシニアンだから、雑種の猫よりたぶん短命。あと5年生きることができるかどうか…

同居人が長生きしたいのは、ただ単に、未来の世界を見てみたいかららしい。そして、それをはっきり思ったのは、同居人が20歳の頃に読んだ『二十歳の原点』っていう本の影響。この本の著者である高野悦子氏は、20歳で自殺してしまったんだけど、亡くなる少し前までつけていた日記が、死後に書籍化されてベストセラーになったんだって。

「独りであること、未熟であること、これが私の二十歳の原点である」っていうフレーズがあって、同居人は20歳の時に激しく共感したわけだけど、それからだいぶ時が流れた今でもたいして状況は変わらないから、原点にずっと留まり続けてる感じがして、ガックリするらしい。同居人の場合は、100になってもやっぱり独りだし未熟なんだろうな…。

それに関連して思い出すのは、数年前に、99歳で自殺してしまった女性のこと。その人の口癖は、「100歳になんてなりたくない」「早く死にたい」「こんな長生きして恥ずかしい」。人様の迷惑にならないようにと、身の回りの整理をしてから、100歳になる前に亡くなったらしい。

周りからみれば、旦那さんこそ先に他界したけど、頻繁に連絡をくれる子どもたちや孫たちもいて、金銭面も健康面も何不自由ない、気さくでお洒落な人。でも、「(同年代の友達が次々亡くなってしまって)友達がいなくて、寂しい」ともらすこともあったんだって。もちろん、年下の世間話をする程度の仲間はいたけど、一回り以上違うと世代間ギャップがあったりして、長寿が故の苦悩もあったみたい。健康長寿を「うらやましい」と言われることも苦痛だったみたい。

高野氏が生きていたら、今年71歳くらい。99歳で自殺した女性が生きていたら、今年104歳くらい。独りでも未熟でも寂しくても、やっぱり100歳まで生きたいと思う同居人。生きることは確かに楽しいことばかりじゃないけど、でも未来を見てみたいらしい。私も100歳まで一緒に生きたいなー!

 

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