100年夢庭日記

築100年超の古民家に住む猫のつぶやき

田舎の住宅街ならではの問題を考える

同居人が移住して間もなく、職場の上司から不思議そうに聞かれたのは、「なんでわざわざ『田舎の中でも田舎のエリア』に移住してきたの?」ということ。その時、同居人はようやく、この家のあたりはどうやら「田舎の中でも田舎」なのか…って知ったらしい。

実際このあたりは、土地代が坪単価5万円くらいで、大家族で住む人も多いから家の面積が大きめで、交通手段は車がメインだから駐車場も普通に2~3台分くらいはあって、さらに敷地内に家庭菜園のレベルを越えた広い畑や趣味のお花畑を設けている人もいるんだって。

だから、都会に比べると確かに一つひとつの家の敷地がゆったりしているわけなんだけど、ただ、同居人にいわせると、「田舎の中の田舎」という表現は少し疑問で、決して「ポツンと一軒家」というほどではないから、自分では一応「ここは田舎の住宅街なのでは?」と思っているんだって。

そんな田舎の住宅街には、公道以外にも、よく見ると家と家の敷地の間に、たくさんの小道がはしっているんだって。それは、車が通れる幅くらいの砂利道もあれば、もっと狭い幅で苔に覆われた秘密の小道みたいなのもあるらしい。特に後者のタイプの小道は、近隣住民がたまに歩いてしか通らない、いわば「住人の獣道」みたいな感じで、同居人は結構好きなんだって。

ただ、ひとつややこしいのが、そうした小道が誰の土地なのか?ということ。例えば、AさんとBさんの敷地の間に小道があった場合、完全にAさん(あるいはBさん)の土地であることもあれば、遠くに住むCさんの土地であることもあれば、市の土地であることも。また、小道の道幅の一部はAさん(もしくはBさん)のものだけど残りは市のものという場合もあれば、道幅の一部はA・B・Cさんのもので残りは市のものということもあれば…つまりいろんなパターンがあるらしいということが、ようやく最近わかったんだって。市のものとなっている小道は「里道(りどう)」別名「赤道(あかみち)」というらしい。

昔は車がなかったから、住民は小道を歩いて付近をウロウロしていたけど、そのうち車が普及して道路幅を拡張する必要が出てきた時や、広い雪捨て場が必要になった時には、近隣住民がその都度土地を出しあったらしい。そんなこんなで、この家のまわりの昔からある道で純粋な「私道」以外の道については、たとえ「公道」といえどもかつて住人たちが自分の土地を出しあった経緯があるし、住人の小道については今も里道(赤道)と個人の土地が入り交じることとなったらしい。

同居人はそういう問題に疎いから、一体どこまで自分の土地なのかすらよくわかっていなくて、ボーッとしてるんだけど、近所の人たちは太古からの土地や道の歴史、道路の種類、さらに自分の土地はもちろん近隣住民の土地の境界まできっちり覚えていて、決して忘れない感じらしい。

それにしても、皆なんで大きな敷地を持っているのに、そんなに土地の境界や道路の歴史にこだわるんだろう??もっとのんびり和やかに、ゆる~く暮らせばいいのに…。同居人にはなかなか理解できない感覚らしいんだけど、隣人にいわせると「みんな、自分の土地が広くて代々受けついできたから、しっかり守らないと、いつの間にか周囲に侵食されちゃうんじゃない?」だってさ。そういう話を聞いてもなお、同居人はボーッとしていたよ。

 

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朝のおつけもの♪ミョウガ美味しい!

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ほし芋、焼いてみました。

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焦げ目がついてるけど、しっとりとした食感(^q^)

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久しぶりに一緒にお昼寝したよ!