100年夢庭日記

築100年超の古民家に住む猫のつぶやき

ハラコ財布と羽毛布団の長い夜

新年度がせまり、お財布と手帳を新調したいと思っていたけど、なかなか時間がなくて探せなかった同居人。お店でゆっくり見る暇がないから、やっぱりネットで探すことにしたらしい。

最近、動物の福祉の観点から、自分で買う卵は絶対に平飼い卵、鶏肉は同じく健康的に育てられた鶏肉しか買うまいと思いつつ、そんな鶏肉はなかなかなくて鶏肉難民になっている同居人。だから今回の財布や手帳も、革製品じゃないやつにしよう…と最初からなんとなく決めていたらしい。金運が良くなるとされているのは革製品だってことは知ってるんだけどね。

それで、手帳は、表紙に猫とネズミのワンポイントがついた紙素材の手帳にしたんだって。そして、お財布は同居人の気分に合わせて、グレーのベースカラーにピンクや黄色のお花の刺繍が入った合皮素材のものに。こういうお財布にかけるお金が年収に影響するとか花柄のお財布は…とか言われてるのも知ってるんだけど、動物の福祉とお財布の可愛さを優先したらしい。

両方買っても数千円だったから、貯まったポイントで余裕で買えちゃて、さらに勢い余って、前々から欲しかった、食パンやお餅が作れるパン焼き機もポイントで購入♪届くのが楽しみだね!

ところで、同居人が長財布をあれこれ調べていた時にふと気になったのが「ハラコ」。牛みたいな模様だけど、何の皮?なんで片仮名?と思ったら、「腹子」と書くらしいということが判明。もうこの時点でなんとなく嫌な予感…

ハラコは文字通り「お腹の中の子」で、死産した赤ちゃん牛や生まれたての赤ちゃん牛からとる皮だから希少価値が高くて、傷のない柔らかな産毛と皮の手触りが特徴とされているらしいんだけど、それではあまりに効率が悪いので、実際は、妊娠中の雌牛のお腹を割いて赤ちゃんを取り出して皮を剥いでいるらしい…

それでも一度にとれる量が少なくて、需要に追いつかないから、ハラコということにして小さな牛模様をしたポニーから皮をとったり、普通の牛の皮をハラコ風に毛をカットしたり…人間の欲望は果てしないね。ただ、いくらファッションのためとはいえ、牛の胎児や生まれたての赤ちゃんからも皮をとるのはあまりにも残酷なのではないかということで、反対している人やファッションブランドもあるとのこと。

ちなみに、同居人が今まで使ってきたお財布とかブーツとかの牛とか羊の皮…それってお肉をいただいて残った皮だよね?すがる思いで調べたら、そうした動物の皮についても、肉より革の方が利益率が良いため、皮だけのためにたくさんの動物が殺されているのが現実だとわかったんだって。

衝撃過ぎて気持ち悪くなりながら「もうダメだ。今日は寝よう…」と潜り込んだのは羽毛布団。心地よいあたたかさに包まれてまどろみながらふと思ったのは、「そういえば、羽毛って…?」。

気になって眠れないので調べたら、ダウンやフェザーの羽毛の集め方は主に3つ。①水鳥を殺してから機械で羽をむしりとるマシーンピッキング、②機械じゃなく手でむしりとるハンドピッキング、③生きた水鳥から手で羽をむしりとるライブハンドピッキング。

この中では③が一番フワフワで、品質が良いとされているんだって。それに、③だと鳥は生きているから一番福祉的にも良さそうだけど、鳥にしたら、麻酔なしで無理矢理胸の毛をむしりとられ、フワフワの毛が生えてくるたびにそれを数度繰り返されたあと、毛がとれなくなってきて殺される…ある意味一番悲惨なんだって。

毛の生え代わりの時期に落ちた羽毛を集めているとばかり思い込んでいた呑気な同居人…確かにその方法もあるみたいなんだけど、あまりに効率が悪いし、よりフワフワの産毛(卵や雛を温めるための胸の毛)をゲットしたいという人間の欲望が、③に行き着いたみたい。その様子をうつした動画は、とても勇気がなくて見れず。

フワフワの羽毛布団じゃないと嫌だ!と強く主張した隣人の顔を恨めしく思い出しながら、この羽毛布団は結構良いやつを買った記憶があるから③ってことか?と思ったり、可愛いアヒルやマザーグースのイラストに惑わされて、あまりにも無知だった自分を反省したり、とはいえもう買ってしまったものは仕方がないので、これからは絶対に買わないと誓ったり、そんなことをしてる内に朝になっていたんだって。

 

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我が家のダックその1

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我が家のダックその2

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ダックその2の後ろはトイレ。廊下が寒いから、冬の間は水槽をトイレの中に入れているよ。