同居人が少し前から気になっていたのが、鳥の言葉を真面目に研究している若手の研究者がいるらしいってこと。それで先日たまたまTVを見ていたら、その人が出てきたから思わず真剣に観ちゃったんだって。
その人の観察によると、小鳥はただ意味もなくさえずっているわけではなくて、ちゃんと小鳥の種類ごとに言語を持っていてコミュニケーションのために利用していて、時には単語を組み合わせて、より複雑な内容を伝えることもできるんだって。例えば、天敵の鷹が上空に現れたら、「警戒しろ」と「集まれ」の二語を続けて鳴くことで、「警戒しながら集まれ」という文章を伝えるらしい。
で、小鳥の種類が違えば、言語も異なるから違う鳴き方になるんだけど、生活圏が近くてよく一緒に群れているコガラ、シジュウカラ、ゴジョウカラ、ヤマガラなどは、互いの言語を理解していて、うまくコミュニケーションに利用してるんだって。鳥だけじゃなくて、生活圏の近いエゾリスも、小鳥の声を理解している様子があるというから、驚きだね!
そういう言語の習得は、親から子に受け継がれるみたいなんだけど、森の中には巣だったばかりの小鳥の雛たちが、自分の言語や他の小鳥の言語を覚える学校のような場があるんだって。なんか、人間みたいだね!
それにしても、同居人が思ったことは「蛇だ!」とか「鷹が来た!」とか「警戒しろ!」とか「集まれ!」とか…なんか、鳥語は内容的に独特だな~ということ。人間の赤ちゃんだったら、「まんま」とか「ママ」とか「ブーブー」とか「ワンワン」とか?少なくとも、「蛇だ!」という言葉を人生最初の方には教えられないだろうなということ。それに、どう考えても、人間の重要単語リストトップ1000に鳥語の重要単語トップ5は入らないだろうなと思ったんだって。
そう考えると、人間にも民族や国ごとに言語の特徴があって、例えば日本には「雨」を表す言語表現のバリエーションが豊かだったりするから、鳥語にも鳥の感性から、人間にはとても想像もつかないような部分でバリエーション豊かな表現をもっているかもしれないわけで、そう考えるとなんだかワクワクするんだってさ。例えば、「蛇だ!」だけじゃなくて、「毒蛇だ!」とか「小さな蛇だ!」とか「怪しい蛇だ!」とか「友好的な蛇だ!」とか。もしくは、人間の単語帳には全く載っていない言語が鳥語にはあるかもしれないわけで、そうなると、もはや人には理解できない領域?
この研究者が我が家に泊まったら、早朝から庭の鳥たちの会話が気になるんだろうな~と思いつつ。