最近、同居人が毎日私に見せてくる写真がある。黒い毛と黄土色の毛が不規則に混ざった、いわゆるサビ猫の写真なんだけど、「この子をどう思う?」だってさ。う〜ん、そう聞かれてもなぁ…。
なんでも、その子は今保健所にいるらしく、奥ゆかしい性格のサビ猫なら、神経質な私と一緒に暮らせるんじゃないかと思って、同居人としては引き取りたい気持ちが日々高まっているらしい。サビは日本では変な配色の醜い猫だからと不人気だそうで、しかも子猫じゃなく大人の猫だから余計…そうなると、同居人としては、こんなに可愛いのに!と憤る気持ちも湧いてくるらしく、ますます引き取りたいんだって。
ちなみに、同居人は子どもの頃に一度、サビ猫を飼ったことがあるらしいよ。親が「ヤケアト」という名前をつけて、同居人も何の疑いもなく「ヤケアト〜!ヤーケーアート〜!」って呼んでは、その小柄なサビ猫を探してウロウロしていたんだけど、じつはヤケアトは「焼け跡」のことで、その猫の見た目から名づけられた名前だったということが後で判明。
今から考えたら、なんだか悲惨でかわいそうな名前だったとモヤモヤするらしいけど、もう後の祭り。そして、もし今度、自分がサビ猫を飼うときには、絶対に素敵な名前をつけたいと心に誓ってるんだってさ。