高校生の時、金沢の美味しい和菓子を目当てに茶道部に入っていた同居人。高校の文化祭では浴衣でお点前することになっていて、当日は友達や先生がたくさん飲みに来てくれたらしいんだけど、本番直前、茶道部の友達の一人が「緊張しすぎて手が震えた〜」って言ったのを聞いたら、なぜかすっかり影響を受けてしまって、本番では同居人も急に緊張してきて手が震えたらしい。
それ以来、緊張したら呼吸が乱れてうまく息を吐けなくなったんだって。さいわい、 そのことは他の人の目からはあまりわからないみたいで、いつもしばらく話しているうちに落ち着くから良しとしてきたらしいんだけど、自分では発表のたびに息苦しくなるからちょっと困っていたんだって。
それが、1ヶ月くらい前から、全然緊張しなくなったらしい。原因は特に思い当たらないらしいんだけど、なんだか不思議だね。同居人は高校生の頃から、かれこれもう25年間くらいずっと息苦しさと付き合ってきたのに、なんで急に??年齢的なものかなあ…それとも、心臓に毛が生えたのかなあ…
あ、でも一つ思い当たるのは、義父が亡くなって間もない時にハードな研修に数日間参加したら、かなり精神的にダメージを受けてしまって、その時に自分の「弱さ」みたいなものが「見えた」感じがあったんだって。そしたら、それ以来、恐れのような不安のような、高校の文化祭の時からずっとあった感情がふっと消えて楽になったような感覚があったらしい。