100年夢庭日記

築100年超の古民家に住む猫のつぶやき

栄枯盛衰

最近、「主」の元気がない。主というのは、夏にメダカの水草にくっついて同居人の家にやって来た貝。それ以降、勝手に増えまくった貝たち、全ての生みの親。

主は貝殻も一番大きくて、フチに特別な白いラインが入っている。触覚も素晴らしく長くて、歩く姿は威風堂々とした感じ。いつも、子どもや孫に囲まれていて、大人気。時々、一人で優雅に水面を泳いでる。そして、そんな主が産む卵塊も他の貝の10倍くらいの特大サイズ。とにかく、他の貝とは風格がぜんぜん違うんだって。

増えすぎたけど捨てるわけにもいかず、仕方なく貝のお世話をしている同居人なんだけど、最近では、なんとなく主が可愛くなってきていたらしい。

そんな主だけど、今日は水の底に仰向けに転がっていて、時々わずかに身悶えするけれど、もう自由に泳いだり歩いたり姿勢を保ったりするのが難しくなっているみたいだったんだって。子どもや孫たちも、今まではいつもまとわりついていたのに、今日は誰も全く見向きもせず。なんかちょっと悲しいな…

栄枯盛衰って言うけれど、主はこの半年の間にたくさん子孫繁栄させることができて、幸せかな?それとも、幸せとかそういう概念はないのかな?ただ、ひたすら生きて、ひたすら卵を産んで、自然の摂理で死んでいこうとしているのかな?

 

f:id:gobuichikun:20211110155910j:plain

瀕死の主。ひときわ大きな貝殻と、その貝殻の白いラインが目印。

f:id:gobuichikun:20211110155954j:plain

f:id:gobuichikun:20211110160008j:plain

かつての主。

f:id:gobuichikun:20211110160029j:plain

いつもたくさんの貝に取り囲まれて大人気だった。主の産む卵塊は特大だからすぐわかる!