最近、隣人の県はマンボウだから隣人は仕事と買い物以外はずっと家に引きこもっているらしいんだけど、「オリンピックがあって良かった〜」ってしみじみ言いながら毎日感動して楽しそうに過ごしているらしい。ついでに、全く冬季オリンピックに興味を示さない同居人をなんとか自分の世界に引き込もうと、実況のアナウンサー顔負けの熱烈レポートを毎晩してくるから、同居人としては申し訳ないようなおかしいような気がするらしい。
隣人からは、①各スポーツのルールをよく理解して、②各選手の気持ちになって、③人類最高の超人たちのパフォーマンスを真剣に集中して見るように…と重々言われている同居人。だけど、同居人としては、冬のスポーツはフィギュアにしろハーフパイプにしろスキージャンプにしろ、雪や氷の上をすごい勢いで飛んだり滑ったりするから、夏のオリンピックでいうなら体操の鉄棒とかスケボーを毎回見ているような、妙な緊張感があって、「怖い」らしい。それに加えて、もし失敗したら「痛そうだし、かわいそう」だから、見られないんだって。
学生の頃にスキー部だった隣人は今でもとても上手にスキーができるんだけど、その隣人から見ても、冬季オリンピックにでる人たちのパフォーマンスは人間離れしてるらしい。隣人は、実は夏のオリンピックよりも冬のオリンピックの方が好きだ、ということに今回改めて気がついたらしいよ。
それにしても、普段「鉛の心」の持ち主といわれている隣人が、スーツの規定違反で失格となった高梨沙羅選手の悔しさや罪悪感、それを命がけでカバーした仲間たちとの絆、最後まで諦めなかった日本チームの凄さを雄弁に語る姿を見て、同居人は心底びっくりしたらしい。全然「鉛の心」じゃない…！
