隣人は、見た目とか表面的な言動だけですぐに人を白黒で評価しがちで、自分の価値観に合わないと受け入れようとしないから、対人ストライクゾーンがとても狭いらしい。一方の同居人は、基本的にぼーっとしてるから評価もなにも周りに気づかないことの方が多いんだけど、人それぞれいろんな価値観があってよいと思ってるから、2人はいわば対極的な思考なんだって。
例えば、隣人は染髪とかピアスとかドレッドヘアとかストリート系のファッションとかのんびりした話し方とかが大嫌い。同居人は、そういうのに全く抵抗がないし、職場環境が違えば、ドレッドでも金髪でもピアスでも、自分が是非やってみたいくらい。
そんな隣人だから、いわゆるXスポーツには抵抗が強くて、普段はあんなにスポーツ好きで熱心に応援してるのに、スケートボードとかサーフィンとかスノーボードとかを観る時は、渋〜い顔をしてることが多かったんだって。それなのに、今日はそんな隣人に異変が…なんと、平野歩夢選手を絶賛してたらしいよ。どうした?!隣人よ。ドレッドヘアーとかピアスとかは絶対に認めないとか言ってなかった?
なんでも、今日のハーフパイプに出場した平野選手のプレーに心底感動して、見た目とかはどうでもよくなったんだって。平野選手といえば、最難度の技であるトリプルコーク1440(縦3回転+横4回転)を含む難しい技の数々を何度も完璧に決めてみせて、悲願の金メダルをとったんだよね。すごいよね!
同居人としては、平野選手は天才でそのうえ努力もたくさんしていてメンタル面も含めてすごいと思ったんだけど、それだけじゃなくて、超頑固な隣人の価値観までも動かしてしまったというのが、間違いなく超人の証だと思ったらしいよ。