100年夢庭日記

築100年超の古民家に住む猫のつぶやき

音楽鑑賞・その1『カメレオン』

最近、同居人が気に入っている曲はキングヌーの『カメレオン』。これはちょっと前のドラマ『ミステリと言うなかれ』の主題歌だったらしいんだけど、基本的にドラマを観ない同居人としては全く知らなかったらしい。ちなみに、ドラマ化される前の漫画は職場にあって、パラパラ読んでいたけど特にハマることなくそれっきり。

だけど、その漫画というかドラマを意識して書かれたであろう『カメレオン』は、「突き止めたい 敵わない君の正体は 迷宮入りの難解なミステリー」から始まる一連の歌詞が、人の不完全さや残酷さ、そして同じ一人の人の中にある多様性や気まぐれ、そして他者と分かり合うことの難しさや分かり合えない時の切なさやそれでも分かり合いたいと願う気持ちに触れていて、めちゃ心に沁みるらしい。音楽なんだけど歌詞が全体的にすごく絵画的で、間違いなく名曲だと思うんだって。

最後の方のサビは、キーが上がって井口氏の繊細で透明なボーカルに、常田氏のザラっとしてるけど安定したボーカルが重なって音の花束みたいになって盛り上がっていくんだけど、その頂点「僕の知らない君は誰?」で、レコードの最後みたいな感じで突然プツッと終わるのも好きらしい。

そして、間奏のポコポコカクカクした木琴みたいな音や所々に出てくる不協和音のアルペジオも、不完全な感じや無機質だけどレトロなイメージをうまく表現しているように感じて、気に入っているんだって。さらに、そうしたイメージが視覚的に具現化されたイラストやMVが、また素晴らしいらしい。

ロフトにあるハンモックに揺られながら『カメレオン』の世界に浸りまくる同居人。ロフトは音が響くから、歌を歌うにはうってつけの空間らしいよ。そんな同居人をロフトのさらに上方の柱に寝そべって、上から眺める私。なんかそのハンモック、『カメレオン』のジャケットとかMVに出てくるあの綺麗な女の人の、レトロでカラフルなドレスの色に似てない?

 

寝起きで舌をしまい忘れた私。