100年夢庭日記

築100年超の古民家に住む猫のつぶやき

霧の町

今朝ゴミ出しに起きたら、あたり一面霧がかかっていたんだって。この町は盆地だから、早朝に霧がでることは度々あるんだけど、8時を過ぎても霧が残ってるというのはちょっと珍しいんだって。

霧といえば、これはまだここに定住する前の話らしいんだけど、同居人と隣人が、初めてこの家で年末年始を過ごした時のこと。大晦日の0時を回った頃、隣人の発案で、初詣がてら歩いて近所の探険に出掛けることにしたんだって。そうしたら、外は一面濃い霧…

神社や出店の灯りがあるわけでもなく、騒いだり出歩いたりしている住民もおらず、車も通らず、ただひたすら暗闇と霧の中を歩いていったんだってさ。よく知らない土地だし、足音以外は無音で見通しも極度に悪くて、探険というより不安の方が大きくなって、いいかげんもう引き返そうかと思ったその時…遠くの方にかすかなかがり火が見えたんだって。

近づいたら、小さな人だかりがあって、そこで同居人と隣人はようやくちょっと安心したんだって。その人たちが無言で見つめていたものは…この続きは、またいつか。

ちなみに私はその時は、前に住んでいた家のこたつにもぐりこんで、ぬくぬくしていましたよ。そういえば、あの小さな一人用こたつは人にあげちゃったけど、今年は新しいやつ買わないの?

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思い出のキャッツアイ

先日ようやく絞りこんだ軽トラをいざ手に入れようと中古車屋さんに行ったら、「少々お待ちください」と担当の人が奥に引っ込んで、しばらく待ってたら、「これはちょっと、当店では探すのが難しいです…申し訳ございません」と言われちゃったんだって。たとえ、車のオークションで探して仕入れても、それを同居人がもし買わなかった場合はお店が在庫として抱えることになり、一般的にニーズの高い車じゃないからリスキーだということらしい。

確かに、そのお店の敷地には、ノートやハスラーやプリウスやアクアやジムニーなど、人気の車種ばかりが何台も並んでいて、同居人が探し求めるレトロなサンバートラッククラシックのサの字もなかったらしい。

そのことを早速隣人に報告したら、同居人がいいと思う車はどれも高いよね~、軽トラなんて安いのは10万円ちょっとで買えるのに、って言われたらしい。確かに、サンバートラッククラシックは市場に出回っている台数が少ないから高くなる…でも、レトロなお車しか好きになれないから、それは仕方がないと思ったらしい。

そこで思い出したのは、学生の時に通っていた喫茶店にあった、カフェ・キャッツアイという冷たいアレンジコーヒー。その喫茶店は京都で初めてサイフォン式を取り入れたといわれるお店で、濃いコーヒーが特徴なんだけど、当時は変わったアレンジコーヒーもたくさんメニューにあったんだって。その全てに、それぞれ素敵な名前がついていて(例えばアイスコーヒーを炭酸で割ったのは『カフェ・ダイアナ』)、中でも、冷たいコーヒーの底にオレンジシロップが沈んでいるカフェ・キャッツアイは同居人の一番のお気に入り。濃いアイスコーヒーと柑橘の甘酸っぱさが、意外に合う~♪

ところがある日、突然メニューが一新され、アレンジコーヒーも人気のないのは全てメニューから削除されちゃったんだって。あのカフェ・キャッツアイも、めったに注文が入らないからという理由で削除。同居人は、その時こう思ったんだって。もしかしたら、自分が「良い♪」と思ったものは、皆は良いとは思わなくて、やがて消えてしまうのかな…って。

そういえば、高校生の時にも、クラスの皆は「不味い」って言ってた椰子の実ジュースのクセのある味を、同居人はすごく気に入っていて、でもそれからすぐにそのジュースは店頭で見かけなくなったし…。

そんなこんなで、それ以来、好きな飲み物はなくなってしまったら困るから、なるべく好きなことを意識しないようにしてるんだって。で、いつか古民家カフェをしたら、カフェ・キャッツアイを再現してみたいらしい。

それにしても、難航している軽トラ探しは、これからどうなっちゃうのかな…今年中に見つかるとよいけど、ちょっとドキドキだね。あ、そうそう、カフェ・もみじ(もみじは私の本名)っていうアレンジコーヒーも考えといてくれると嬉しいな!

 

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10月の手仕事

二週間前に衝動買いした赤ズイキ…買ったからには、甘酢漬けや干しズイキを作りたいと思いながら、初めての挑戦で自信がなくて、赤ズイキの皮の剥きかたの動画を見たり、レシピを見たり、赤ズイキの実物を何度も眺めたりしつつ、うだうだしているうちに、とうとう二週間が経過。

さすがに、新聞紙にくるまれた赤ズイキもすっかり萎びてきてしまったので、同居人もようやく決心したみたい。今日は、お仕事の前にズイキを剥いてお水にさらして半日かけてあく抜き。深夜にお仕事から帰ってから、全体の半分を甘酢漬けにして、もう半分は根本にくっついてたお芋部分(ヤツガシラ)と一緒にお味噌汁にしていたよ。

甘酢漬けは、赤ズイキが萎びちゃったからもう赤くはならないのかも…と思ったら、甘酢に入れたとたんすぐに綺麗な赤に染まったから、感動!しばらく味を馴染ませたいから、試食は三日後の予定なんだって。

お味噌汁の方は、赤ズイキを買ったお店の人から、ヤツガシラのお味噌汁をふきこぼれないように作るには、先にお味噌を溶いてからお芋を入れるといいよ、って教わったので、その通りにやってみたら上手にできたらしいよ。

ヤツガシラは、もっちり&ねっとりした食感。今回の赤ズイキは干してないけど、萎びちゃったから干しズイキみたいになってて、それもお味噌汁に一緒に入れたら、色合い的にも食感的にもちょうどよかったらしい。赤ズイキは、シャクシャクした食感。

それにしても、こんなに簡単なら、あくがたくさんでてない新鮮なうちにパッと作ればよかった…って心底後悔したんだって。また赤ズイキの季節になったら、次こそは頑張ってね!

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せっかちさんの話

同居人は基本的にのんびりや。ついついのんびりしすぎるから、仕事の時は時計を15分も早めたりしてる。一方、隣人は超せっかち。隣人の目には、周りの全ての人が止まってみえるらしい。

以前、雑草対策で植えたグラウンドカバーのヒメツルソバについて、植えてからまだ一週間目の時点で、隣人が「遅い!全然カバーされてないし!」と怒り出した時には、同居人も「いやいや、もうちょい待とうよ」って言ったものの、そのせっかちぶりに唖然としたんだって。でも、私と遊ぶときはいつもたくさん遊んでくれるから、隣人が実はそんなにせっかちさんだとは知らなかったな~。

そんな2人なんだけど、同居人が唯一、隣人に比べてとても早いものがあるんだって。それは冬タイヤの交換時期。今年だって、もう先週には替えちゃったらしい。だいたい例年、10月中には替えて、一番遅くても11月中旬までには絶対に替えちゃう同居人。隣人はというと、いつも12月になってからのんびり替えるから、同居人に言わせれば、信じられないくらい遅い!らしい。

同居人がこんなに早くタイヤを取り替えるようになったのは、同居人なりの理由があるらしい。あれは中学生の時。東京から雪国に引っ越してきて初めての冬。まだ11月だったんだけど、下校途中に突然、大粒のアラレが降ってきたんだって。

スカートと靴下の間の足の皮膚を狙って、容赦なく叩きつけるアラレ。さらに、地面から跳ね返って、めちゃくちゃに足に当たるアラレ。生まれて初めて見たアラレ。半泣きになって、走って家に帰ってから足をみたら、アラレにやられたところが真っ赤になってたんだって!それ以来、11月には雪やアラレが降る→それまでにタイヤを替えなきゃっていう、強迫観念が芽生えたらしい。

燃費悪くなるよーとか、タイヤの減りが早まるよとか言われても、やっぱり早めにタイヤを替えないと気が済まない同居人。ちなみに、今まではプロに替えてもらってたけど、次からは隣人にタイヤ交換のやり方を習って、自分で好きな時に替えるつもりらしい。

ちなみに、隣人がかつて、遅い!と毒づいたヒメツルソバは、庭の片隅で着々と勢力拡大中なんだって。ただ、うちの庭の雑草たちはミントもたじたじになるくらいのパワーだから、グラウンドカバーとしての真価が問われるのはこれからなんだって。頑張れ、ヒメツルソバ!

 

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読書の秋

今朝職場で新聞を読んでいたら、桐野夏生氏の新作『日没』の宣伝が目にとまったんだって。桐野さん大好きな同居人だけど、最近はあんまり本というものを読まなくなっていて、同時に脳の皺がなくなっていってるような、漢字も書けなくなっているような気がしてたんだって。でも、桐野さんの新作だしなぁ…久々にちょっと読みたくなったらしい。

ついでに、もう読んじゃった人の感想を調べたら、「読むのが怖い」とか「ひたすら怖かった」とか、とにかく「怖い」っていう言葉がたくさん出てきたんだって。そんなに怖い作品なんだ…どうしようかな。

ちなみに、同居人が初めて読んだ桐野作品は『OUT』。なんだかんだ言って、桐野さんの数ある作品の中でこれが一番好きらしい。深夜のお弁当工場でパートとして働く4人の主婦たちが、ひょんなことから死体の解体を請け負うはめになり、そこから少しずつ日常の歯車が狂いだすっていう物語。

で、その4人の女性の中の1人が主人公なんだけど、彼女がめちゃくちゃ強くて美しくてかっこいい!同居人も初めて読んだ当時に比べればこの主人公の年齢に近づいたから、今読んだらまた新しい発見があるかもしれないんだって。

実は、同居人が書店で桐野さんのこの本を手にとったのは偶然で、本の後ろの紹介文にあった「深夜のお弁当工場」がどういう場所なのかに興味をもったからなんだって。というのも、同居人のごく親しい知人が、まさに「深夜のお弁当工場」にパートで通っていたから。その知人はいわゆる有名大学を出ていて、他に仕事ならいくらでもありそうなのに、なぜか「深夜のお弁当工場」を選択…

本を読んでも、結局その知人がなぜそのパートをあえて選択したのかはいまいちよくわからなかったみたいだけど、仕事内容は知人から聞いていた話と驚くほど似ていたらしい。もしかしたら桐野さんも工場に潜入取材したのかもね?!

さて、同居人には読書の秋がくるのでしょうか?『日没』がみんなの噂通り怖~い物語だったとしても、私が横にいるから大丈夫だよ!

 

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猫はかすがい

人間には、価値観や趣味や性格が似た者同士が夫婦になるパターンと、価値観や趣味や性格が大幅に違う者同士が夫婦になるパターンがあるらしいけど、同居人と隣人の場合は完全に後者。

そんな二人を結びつけているのは、美味しい食べ物とこの家や庭、そしてたぶん私。価値観や趣味や性格が全然違っても、少しは重なる部分がないと、出会ってないもんね。

凸凹夫婦の良いところは、お互いの存在が刺激になるということや、お互いの考えや苦手分野を補いあえるということももちろんあるけど、同居人にいわせると、お互いの価値観が笑っちゃうほど違うということがはっきりしてるから、かえって安心なんだって。

これがもし似た者同士だったら、大部分が自分と似ていることで得られていた大きな安心感が、実は全然違った!?なんてことになった日には、ガラガラと崩壊して、相手との間に大きな断絶を感じて一気に孤独になりそうだから、怖いらしい。

安心感が少ない分、刺激は多くて自由で孤独。そこで、微力ながら私の出番となるわけです。ちなみに今日も、ドライブ中に車のエアコンをつけまくる隣人と消したがる同居人でバトルになって、隣人は「あー、ぼびに会いたい!あいつはどんなに暑くても文句一つ言わないからなー」と言い放ったらしい。まあね、猫ですから。

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レトロ軽トラ談義

少し前から、庭仕事で出る大量のゴミを捨てに行く時用の軽トラを探している同居人と隣人だけど、なかなかこれ!というのが見つからず、今回もまた軽トラについて色々話し合っていたよ。

同居人はレトロなもの全般が好きだから、車もレトロな外観のものが好き。それで、少し前のスズキのキャリイトラックや、ダイハツのミゼットⅡやハイゼットまゆげ、スバルのサンバートラッククラシックなどが候補に。全部に共通するのは「丸目」ということ。

まゆげっていうのは、1980年代に出た6代目ハイゼットで、横長の長方形のウィンカーランプが、丸目のフロントライトの真上にあって、それが眉毛に見えて可愛いんだって。

ミゼットⅡは、『三丁目の夕日』にでてきそうな三輪自動車ミゼットを彷彿とさせるようなデザインの小さなトラックで、車の横幅もシート1~1.5人位の狭さ。でも隣人はこれが一番のお気に入り。確かに、可愛いし候補の中では一番小さいから場所をとらなくていいけど、他の軽トラに比べると荷台がかなり小さいんだって。オシャレサーファーが、サーフボードを荷台に縦に立てかけて(荷台に横には置けない)出かけるイメージ。

そんなこんなで、いつもは車種を絞りきれないまま話がなーなーになって終わっちゃうんだけど、今回はこれではいかん!もうすぐ雪が降る!ということで、車種を絞るところまでやったんだって。

そして、ようやく絞りこんだのが、サンバートラッククラシック☆これは、軽トラ史上唯一のレトロモデルで、1990年代のサンバーディアスクラシックなどのレトロブームにのって登場したんだって。実用性重視の軽トラにまでレトロを取り入れちゃったスバル。遊び心あるにゃ~!

「スバルって、R1もそうだけど、前からちょっと気になってたんだよねー」と同居人。私は車に乗るのは苦手だからなんでもいいんだけど、頑張って、いいお車を見つけてね!

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大いなる遺産

先日亡くなった女優、八千草薫さんの世田谷にある三億円豪邸が泣く泣く取り壊されたネットニュースを見て、同居人はいろんなことを考えたんだって。ちなみに、八千草さんの命日は隣人の誕生日。

八千草さん自身は、生前そのおうちをできるだけそのまま残したかったらしい。それに、お庭も。そのお庭には桜や金木犀が植わっていて、メダカやおたまじゃくしが住んでいる池もあったんだって。八千草さんの旦那さんは既に亡くなっていて、きょうだいも子どももいなかったから、三人の親しい知人に遺贈してその思いを託したんだって。

それで、最初その人たちは個人で買ってくれる人を見つけて、その売却額から相続税を払う作戦をたてたけど、コロナ禍でそれだけの物件をポンと買ってくれる人がなかなか見つからなくて、そうこうするうちに数千万円の相続税の納期が迫ってきた(しかも、法定相続人以外だと2割増し!)から、やむを得ず不動産販売業者に売却したんだって。そしたら、その業者は土地を小分けにして少しでも売りやすくするために、すぐに更地に…

生前から自分亡き後のおうちの行方に真剣に思いを巡らせて、一生懸命お庭のお手入れもして、自分がとりうる最善の方法を模索・計画したはずなのに、その思いがかなわず、全てなくなってしまうなんて…八千草さんがその更地を見たら、きっと絶句しちゃうだろうな。思いを託された知人たちも、きっと複雑な気持ちだろうし。池に住んでいたメダカや生き物が保護されたのが、せめてもの救い。

都会の高級住宅地では、土地代が高いから相続税もバカ高くなって、相続人が大変な思いをするというのはよくある話。同居人が気になったのはそこじゃなくて、自分の切実な思いを自分じゃない人がどこまでわかって、どこまで遂行することにこだわってくれるか?ということ。

ちょうど同居人も、八千草薫さんと同じような遺言書を書こうと思っていたから、なおさらなんだって。ただし、同居人の場合は、個人に遺贈するんじゃなくて、福祉施設に遺贈するつもりらしいけど。ちなみに、八千草さんもはじめは世田谷区に寄贈することも考えたけど、「更地なら」と回答されて断念したらしい。大切な場所を残したいと願う人と、更地にしてほしいと思う人がいるということ…

それにしても、古民家暮らしとか、こまめなメンテナンスの必要性とか、庭のお手入れの大変さとか、色んな生き物に遭遇することとか、そういうの全てを丸ごと慈しんでくれて、その場所を真剣に残そうと思ってくれる人って、この世界にどれだけいるんだろう?

その場所が末永く愛されるためにできることは、少しでも暮らしやすく普通の人でもお手入れしやすいように家や庭を整えることと、生前からその場所をニーズのある人たちに開放して使ってもらう(その場所を必要とし愛してもらう)ことが大切だと考えている同居人。はたして同居人の計画はうまくいくのか?できれば願いが叶うといいけど、それは神のみぞ知る、だね!

 

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しっぽ浴のススメ

同居人は、外が明るいうちにのんびりお風呂に入るのが好き。隣人は、夕食直後とか寝る直前にお風呂に入るのが好き。消化や睡眠に悪いと同居人に言われてもそこは隣人も譲らなくて、一日に何度でもお風呂に入ろうとするから、よく言い合いになってる。ちなみに私は、お風呂場に入るのは好きだけど、お風呂は大嫌い!

先週末、隣人が私の頭の匂いをクンクン嗅いで、「ちょっとヨダレ臭くなってきたから、そろそろお風呂に入れなきゃ」って言ってたんだよ。「そろそろ」ってつまりいつかな…ドキドキ…さりげなくお風呂場に連れていかれそうになったら、いち早く察知して全力で抵抗するつもり!

お風呂場の何が嫌いって、濡れるのが嫌い。あと、ドライヤーも苦手。なにせ私、同居人と同居するまで、一度もお風呂に入ったことなかったからね。一般的には「アビシニアンは水が好き」とか言われているみたいだけど、世の中には色んなアビシニアンがいるわけですよ。

でも自分からお風呂場に入るのは好き。多少肉球が濡れたとしても、リラックスしている同居人の少しでも近くに行きたいからね。同居人もそのことをわかっているから、いつもお風呂のドアを軽く開けてあって、私は気が向いたら自分でそのドアを開けて入るの。そして、お風呂の湯船のまわりを歩いたり、私も毛繕いをしたりしながら、ちょっとでも濡れそうになったら、ダッシュで逃げる!湯船のふちは案外細くて、キャットウォークで歩いても、たまーに滑って落ちそうになるので、結構スリリング。

それと、同居人曰く、私は尻尾の先端だけはお湯の中に入れても平気らしい。別に、自分で自分の尻尾の状況に気がついてない訳じゃないんだけどね。これは「しっぽ浴」という、私が編み出した新たな入浴方法なの。私はそれによって、お風呂の気持ちよさを同居人と少しでも共有できる気がするし、同居人も、「猫の尻尾でお湯をかき混ぜてもらえるなんて、すごく贅沢!」って思うんだって。

 

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小茄子の力

ここ数日、糠床の様子を毎日チェックしてきた同居人。ほんとはすぐに漬け物を食べられるようになると思っていたのに、よく調べてみたら、つけ捨ても最低2週間くらいはかかるみたいだし、ちゃんと糠床が安定するまでなんだかんだ1ヶ月はかかるということがわかり、やる気をなくした同居人。だから、糠床のチェックといっても、私が見る限り、蓋をあけて匂いを嗅ぐだけ。そこでかき混ぜなくていいの?と思ったけど、糠の量も少しだし、糠を煎るときにだいぶ焦がしたから腐らないだろう、だからかき混ぜなくていい!ということにしたらしい。

最初はどうみても漬け物にならなさそうな、芳ばしい匂いしかしなかったのに、一昨日あたりから少し美味しそうな匂いに変わったんだって。そしてさらに、昨夜は糠の表面や側面に白いカビが何個か発生…見なかったことにして蓋を閉めたら、今朝には倍に増えていたんだって!

あわてて、対処法を調べたら、その糠床を諦めて捨てるという方法と、諦めずにカビを取り除いて、減った分の糠や塩を足したり水気をとったりして再生させるという方法があることがわかったんだって。

どっちにしろめんどくさいな…ご飯食べられないストレスから衝動的に始めたぬか漬けだし、そもそもそんな思い入れないしな~と、完全に後ろ向きでとりあえずカビの除去を始めた同居人。 ついでに、つけ捨てのために入れてあった野菜を掘り出して取り除いていったんだって。

つけ捨ての野菜は基本的に塩辛くて味も変で食べられないと書いてあったので、最初から全部捨てるつもりだったんだけど、一番最後に糠床の底の方から出てきた小さな茄子が、綺麗な青色をしていてなんだかとても美味しそうだったんだって。

試しにその茄子を口にいれてみた同居人。その、あまりの美味しさにテンションが一気に上がって、がぜんやる気が出てきたみたい!それからは、一生懸命糠床の掃除をして、新しいつけ捨て用の野菜を埋めて、茄子の発色用に蔵から古くぎを引っこ抜いてきて、それも埋めてた。庭ではキンカンがいくつも実をつけていたから、その皮を入れても美味しくなるかも♪って、言ってた。楽しみだね!

そうそう、モンキッキを埋めた庭のミモザには、今日も青虫が少なくとも3匹とりついていて、もうすぐ羽化しそうなサナギが一匹。まわりにはたくさんの黄色い蝶々が飛んでいたんだって。

 

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モンキッキ、星になる

今日同居人がお仕事から帰ってきたら、モンキッキが昼間出かけた時と全く同じ姿勢のまま蜜の上にとまっていたんだって。正確に言うと、昨夜蜜の上にとまらせた時点ではまだ息があったけど、今朝には全く動かなくて、それでももしかしたら蜜を吸うかもしれないと思って庭のお花をあげたり蜜を新しく取り替えたりしてから出かけたんだって。でも…

気になるのは、羽化から一週間と2日で亡くなったモンキッキは短命だったのか?ということ。改めてキチョウについて調べてみたら、かつては「キチョウ」とひとまとめだった名称が、研究の結果いくつかの別の種類として分けられることとなり、現在では本州で見られるキタキチョウとツマグロキチョウ、それに南の方で見られるミナミキチョウやタイワンキチョウにわかれたんだって。

で、モンキッキがキタキチョウなのかツマグロキチョウなのかは、何度も翅を見たけど結局よくわからず。ただ、ツマグロキチョウは川原に多いらしいから、そうなるとうちの庭にいたモンキッキはキタキチョウの可能性が高い?それぞれ、羽化する時期によって夏型と秋型があって、翅の模様が違うし、寿命も大分違うらしい。夏型は寿命が2週間で、秋型はなんと半年…つまり、成虫のまま冬を越すらしい。モンキッキは模様からして完全に秋型。ということは、本当は半年間生きられたかもしれないということ?!

羽化に失敗した虫を数多く見てきたという隣人によると、羽化に失敗したら基本的にはすぐ死ぬ運命だから、一週間以上生きられたのは凄いことなんだって。そうなのかなあ…と自信なさげにつぶやく同居人。明日には、ミモザの下にモンキッキを埋葬する予定なんだって。

おやすみ、モンキッキ…よい夢を☆お空をたくさん飛んで、美味しい蜜をたくさん吸ってね!私もこれからは、黄色の蝶を見るたびにあなたを思い出しそう…

 

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モンキッキ倒れる

モンキッキ(羽化に失敗したキチョウ)を同居人が飼いだしてから、今日で1週間と1日たったけど、今日は深夜に同居人がお仕事から帰ったら、モンキッキがいつも飼われている寿司桶の中にパタンと倒れてしまっていたんだって。

まだ辛うじて足は動かせるけど、蜜を含ませたティッシュにとまらせてみても、もう自力で蜜を吸えないくらい弱っているみたいなんだって。明日の朝まで待ってくれたら、また庭のお花を摘んであげるんだけど…と同居人。もう、見守るしかないよね…

青虫時代に同じミモザにとりついて、同じようにサナギになって、そこまでは順調だったのに、まわりのサナギは次々と蝶になって誇らしげに庭を飛び回る中、一羽だけ羽化に失敗して夜までジタバタしながら枝にぶら下がっていたあの時、どんな気持ちだったんだろう。

保護して良かったのか悪かったのか、いまだによくわからないらしいけど、ある朝、ティッシュに含ませた蜜を一生懸命吸っているモンキッキの姿をみて、同居人はすごく嬉しかったんだって。生きようとしている感じがビシバシ伝わってきたらしい。不恰好にバタつきながら歩きまわっていた時も、そして、蜜を含ませたティッシュにつかまって懸命に踏ん張っている今もね。

頑張れモンキッキ!!

 

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目覚めたら夕焼け

今日の午後は、隣人の昼寝につられて、私も同居人もリビングで寝てしまったよ。隣人はいつも庭仕事で忙しそうにしてるけど、今日は雨で土がぬかるんでいて「することないから」昼寝したらしいんだけど、三人がのんびりリビングに揃うことがめずらしいから、私としては大満足!ゴロゴロがとまらない!いつもこうだったらいいのになー。

同居人が夕方にふと目をさますと、廊下側の戸のすり硝子ごしに、綺麗なオレンジ色が見えたんだって。廊下に出てみると、なんと素敵な秋の夕焼け!夕焼けに誘われて外に出ていった同居人につられて、隣人も私も目を覚ましたよ。

庭に出た隣人は、今日買った鉈の試し切り。これからの庭仕事で大活躍の予感らしい。そう、同居人と隣人は、今日また刃物屋さんに行って、それぞれ菜切り包丁と鉈を買ったんだって。

夜には、同居人が今日買った菜切り包丁の試し切り…ただし、実際のところは「切る」と言うより、ネギの上に包丁を「置いた」だけで、刃がネギに吸い込まれていったんだって!まさに、異次元の体験…藤下新次氏の包丁、もの凄い☆本当に良い道具に出会うと、背筋が自然にピンと伸びる気がするらしい。大事に使ってね!

そして、夜ご飯の前に、隣人と同居人が食べていたのは銀杏。同居人の大好物なんだって。「銀杏って、消化に良い食べ物?」とか言いながら、フライパンで丁寧に煎って、殻を割って、お塩をまぶして。殻を割りながら「ぼびも銀杏食べられたら良いのにね~」、ってしみじみつぶやく同居人。そうね、私もその綺麗な緑色の宝石には、ちょっと興味あるかも。

 

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繊細で高貴な猫

今日の私は絶不調。同居人の体調とリンクしているのか、朝からご飯やお水をあちこちに吐きまくり。猫だから時々吐くことはあるけど、吐くときはしばらく続くし、吐かないときはしばらく全然吐かないの。

同居人曰く、私は「繊細な猫」なんだって。生まれてからずっといろんな猫を飼ってきた同居人だけど、こんなに人にベッタリしてきたり、ちょっとした環境変化に敏感だったりする私みたいな猫は初めてらしい。隣人曰く「高貴な猫は繊細」なんだって。ナイスフォロー!

この前、たまたまTVを見ていたらチュートリアルの徳井くんが出ていて、あら久しぶり!って思ったらしいんだけど、徳井くんといえばアビシニアン。飼い主の変化にはアビシニアンも少なからず影響を受けるだろうし、今ごろどうしているかな…って思ったんだって。

同居人は、あと三日は安静にしてる必要があるけど、とりあえず今日はこれから頑張ってお仕事に出かけるんだって。ちなみに、体調いまいちな時はお庭に出ればちょっと元気をもらえるらしい。今日は、モンキッキのためにお花を摘んでいたら、全然逃げない赤トンボに遭遇。新鮮な空気を吸いながら、季節を感じたり時の移ろいや生命の鼓動を感じる…素敵なお庭時間。だから私もお庭に出たいのに、いつも阻止されるの。「マダニっていう怖~い虫に取りつかれるから駄目!」って。さて、私も少し横になって体を休めるとしましょう。

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昇華の方法

今日の同居人は元気がない。理由は、今日の検査やミニ手術の影響で、今日一日は具なしのスープ以外を食べては駄目で、ストレスマックスだからだって。そして明日からの三日間も、油っこいものや刺激物、消化の悪いものを避けなくちゃいけないんだって。基本的に消化の良いものしか食べちゃいけないから、今が旬のキノコも駄目、海藻や野菜やこんにゃくやラーメンも駄目。もちろん、タイ料理も天ぷらも駄目。

同居人としては、検査だけで済んだらすぐにタイ料理を食べに行くつもりだったから、あてがはずれてがっくり…仕方なく、スーパーに具なしのスープを買いにいったんだって。その際にも、タイ料理屋に今すぐランチしに行きたい欲求とかなり闘ったらしい。

それで気がついたら、大量の野菜と米ぬかを買っていたんだって。もともと野菜大好きな同居人だけど、野菜を食べちゃ駄目!と言われたら余計に食べたくなるから不思議だね。とりあえず2日間は、ぬか床を安定させるためにくず野菜を使って「つけ捨て」をしないといけないから、3日目には野菜をつけて、4日目に白ご飯と一緒に頬張る計画らしい。

その勢いで、赤ズイキ(ヤツガシラの茎部分)まで買ってきちゃって、買ってから慌ててレシピ調べてたよ。赤ズイキは、京都や福井ではよく食べられる野菜で、同居人はその繊維質のシャキシャキ食感が好きらしいんだけど、自分では料理したことなかったんだって。酢漬けと煮物をつくるらしいよ。

ちなみに、夏にはこの赤ズイキがヤツガシラの名前でよく園芸店に売られていて、綺麗な深皿に入れて水耕栽培を楽しめるアイテムでもあるみたい。確かに小さな緑の葉っぱが涼やかだから暑い時期に鑑賞するにはもってこいで、同居人もこの夏は買うか買わないか何度も迷ったけど、結局今年は買わず。でも今回美味しかったら、次回はその夏のヤツガシラを買っちゃうかも!

テンション低いけど、あふれる食欲を保存食作りの情熱に無理やり昇華させたみたい。毎日健康で、普通のご飯が食べられることは当たり前のことじゃないし、改めてその幸せに感謝だね!

 

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